リモコンヘリコプター
メインモーターの修理 2012/11/14
全長 15cm のダブルロータ式リモコンヘリコプターのおもちゃです。実際に飛ぶはずなのですが、メインロータが 回転しません。
機体は発泡スチロール製のものを2枚貼り合わせてあります。ナイフで切り開いて中を調べてみると、 メインモータが回転していません。
モータの故障で良くあるように、コミュテータのブラシが摺動部で磨耗によって折損していました。ブラシの破損部修復は無理なので新規製作する必要がありそうです。
しかしなんとも細かい部品です。代替品の製作についてはどうするか迷ったのですが、これをやらなければ修理放棄ですし、モータを買ってきたのでは修理屋ではなくチェンジニアです。
直せる限り直すというモットーでやってきましたので、マネ事ていどの物でよいから作ってみることにしました。 このモータは小さい割りにはしっかりしたつくりになっていて、おおよその構造は左の図のようになっています。
特にブラシのつくり方の手が込んでいます。一般のモータで良く目にするものは一枚の薄板材からなっていますが、このモータでは摺動部は 0.08mm
厚の板材を使い、端子部は 0.3mm 厚の板材を使用してこれらを接合して構成しています。
右が破損したブラシですが、磨耗部分から先は完全には分離しておらず、ブラブラした状態で残っています。
大きさを見てもらうために 1mm 刻みのスケールを置きましたが、せいぜい 4〜5mm 内に収まる小さなものです。 摺動部は 1mm 巾の中に2本のスリットが入って3本に分かれています。材質はよく分りませんがりん青銅系のものだろうと想像しています。
電子部品の部材から取り出したりん青銅と思われる 0.15mm 厚の薄板と 0.3mm 厚の板材から左の写真のような
ものをつくってみました。
原型と比較するといかにも荒削りで不細工ですが、とりあえずこれでモータは動きました。摺動部のスリットは 1箇所入れるのがやっとでした。いかんせん事務用ハサミで
1mm 巾の部材にスリットを入れようというのですから無理な話です。
摺動部の先端がカールしていますが、これはモータの回転子を組み付ける際、絶縁カラーをくぐらせるために必要でした。
ブラシ材が厚くって硬いのと、スリットが1箇所しか入れられなかったことにより、今度はコミュテータの方が先に 磨耗するのではないかと懸念しています。
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