スーパーイタイワニ
上あごヒンジ補修 2012/11/29


 大きく口を開けたワニの歯をおそるおそる押します。運が良ければ歯は下に沈むだけですが、運が悪いとワニは パクッとあごを閉じて指に噛みつきます。
 このワニの上あごのヒンジが半分に割れ、口の開閉のためのキーも破損して操作が出来なくなりました。

        
 ヒンジの割れた部分は 接着剤 で復元できそうですが、それだけではとても上あごを操作する力には耐えられません。 何しろワニの口を開かせるにはかなり強力なスプリングを引き伸ばす必要があるからです。

 そこでヒンジの補強と、上あご開閉操作用キーを新設する目的で接着金物を製作しました。0.3mm の真鍮円板がベースで、ヒンジ部に接着して使用します。もともとあるキーは両側とも割れて痕跡だけになってしまいましたので、 これも真鍮の細い角材をベース金物にロウ付けしました。
 接着金物をヒンジの破損部に接着し、無くなってしまった部分は接着剤を肉盛りして修理は完了です。具合良く動作します。このおもちゃは良く出来ていて、ワニが口を閉じる毎に運の悪い歯 の位置がランダムに変化しますが、簡単な機構でうまいこと実現させています。

また壊れました 2013/2/26

 わずか2ヶ月たらずで修理箇所が破損してもとのもくあみになってしまいました。自信のあった修理なのでガックリです。
 失敗の原因は接着剤の強度を過信したことにあったようです。だいたいワニの素材がPP(ポリプロピレン)らしく、エポキシ系では接着しなかったと思われます。
 今回は接着剤に頼るのではなく、サヤ状の補強具を破損部にはめ込むかたちで補強してみたいと思います。



 修理方法としてワンパターンですが真鍮で左のような補強具を作成しました。上下の 0.3mm の薄板で 2mm の板を挟むような構成です。
 破損したワニの部分は微妙にカーブしているものですから、それにあわせておおよその感じで素材を曲げて作っています。


 これを破損部に挿入して接着しましたが、今回は化学反応型接着剤と称するポリプロピレンでも金属でも接着するという触れ込みのものを使用しました。
 今度こそはこの部分で破損することは無いだろうと思いますが、この破損部以外にもいろいろ疲れが見えてる箇所もあるので、またぞろ入院という事態はありそうです。
 このゲームはなかなかの人気らしく、使用頻度もそれなりに高いそうです。耐久性を見るには良い機会かもしれません。