メリーゴーランド
支柱の立て直し 2013/1/16

 かなり年季の入ったメリーゴーランドです。プラスチック部分が経年劣化によりもろくなり、 あちこちが割れ始めています。グラグラして自立できず、メロディーは鳴るのですが回転しません。

 特に問題になるのが土台のシャフトホルダーが破損したことです。接着では修復は無理のように思われました。ホルダー自体がいくつもにヒビ割れています。
 また天井を支える支柱挿入穴も破損し、全体が自立できない状態になっています。

 そこで土台の方はアルミニュウムで、天井は真鍮でそれぞれシャフトホルダーを作って接着してみました。その結果何とか自立させることには成功しました。

 やれやれメデタシと全体を組み立てて見たところ、大変な欠陥が発覚しました。支柱が土台の垂直方向に対して角度にして 約3度傾いてしまったのです。このままですと、回転舞台が台座カバーと干渉し、舞台が回ってくれないのです。
 シャフトホルダー接着前に気がつけば修正の余地もあったと思うのですが、今となっては後の祭りです。 なにぶんにもプラスチックがグズグズと割れ始めており、切った貼ったの修正には本体が持ちこたえそうにありません。返却納期も迫ったこともあり、 やむなく少々手荒な解決手段を講じました。

 支柱は土台の裏からビス1本でシャフトホルダーに固定しますが、ビスを外せばいつでも分解することが 出来る構造です。今回この構造を破壊して、支柱の挿入部分にエポキシ系の接着剤を流し込んでしまい、接着剤が硬化するま で支柱が垂直方向に向くよう牽引してみました。結果はうまくいって、メリーゴーランドは無事回転するように組みあがりましたが、 解体不能というデメリットを抱え込んでしまいました。

 そのような訳で、このおもちゃを今後分解しようとしても尋常には分解できません。ごめんなさい。
 今回の失敗の原因は、 垂直の問題を考えずにシャフトホルダーを接着した事にありました。あるいはシャフト穴をあけないで材料を接着して、 後からシャフト穴をボーリングすべきだったのかもしれません。大いに反省しています。