スリップリング修理 2013/10/28

 ハンドル部を握ってボタンを押すと恐竜がグルグル回ってLEDが光りの模様を描きます。
 この回転部分に給電するためのスリップリングに挿入された軸が破損しました。高々直径6mmの軸を つき合わせ接着しても、恐竜を含む重い頭部の回転を支えることは強度的に無理に思えました。

 前に「バスのピストル」というおもちゃで、やはりスリップリングの部分で破損したものを修理しましたが、 似たような処理が必要かと思います。
 今回は回転軸に大きな切り欠きがあって、スリップリングを延長して挿入する案は難しそうです。


 今回の場合にはスリップリングで回転軸をホルダー状に包み込んだほうが良さそうです。
 これまでの給電方法は、スリップリングは正電極で、負電極はモータシャフトにじかにハンダ付けをしていました。

 モータシャフトにじかにハンダ付けするのは気に入らないので、モータシャフトをパイプ電極に挿入して給電する方法に 変えようと思います。

 いろいろ考えたすえに、左のようなスリップリングを制作する方針を立てました。
 少し制作がめんどうですが、スリップリングと回転軸を包み込むホルダー部を一体でつくり、モータシャフトを挿入するパイプ電極を絶縁材で保持しようという計画です。
 このマイナス電極のパイプの先端に電線をハンダ付けして給電します。

 旋盤などで削り出したい格好をしていますが、設備がありませんから真鍮の板材を組み合わせて作ります。外側は3個のリングを別々につくって最後にロウ付けで組み上げました。
 板材をまるめてパイプを制作するので、当然ながら精度が悪く、各部のはめ合いに苦労しましたが、 何とか左の写真のような物ができました。

 全体を組み上げてテストしたところ動くこと自体は問題無かったのですが、やはり加工精度が悪く、回転体の重心位置が偏心していて かなりの回転ブレを発生します。悪いことにLEDを結ぶ電線の長さはそれぞれ変えてあるので、こちらの原因によるブレも あるとは思います。いずれにしても修正する方法を思いつかないので、このまま修理完了とします。

 暗がりの中で動かすと結構きれいです。もっとも頭の恐竜の照明が切れているので、何のための恐竜なのか良く分らないものになっています。